「純粋」というネーミングの秘密

どうして、「純粋」という社名にしたんですか?と聞かれることがあります。
その話は、またゆっくり、、、なんて言って話す機会を自ら失って行くという場面は今までに何度かありました。
自分の中でこの社名をもう少し熟成させたい気持ちもありましたし、話すと長くなるという事も考えました。
昔から、名前をつけるのは好きでしたが、それらは全て論理的というよりほぼ直感的なもの。
大体において直感というやつは、時間を飛び越えて多くの情報を掴んで現在にやって来ることが多いので、舞い降りた瞬間はわからないけれど時間が経つにつれて理解できる部分も多いのです。

新しく会社を立ち上げるに至って、名前はとても大事な事柄と考えていましたが、それは当然といえば当然でその名前が持つ言葉の意味や力が自分達の未来に大きく関わり、日々のエッセンスになるわけです。
だから、社名を迎えるにあたっては抽象的な未来のイメージの確認をして、自分を空っぽにして名前が降りて来るのを待つ。
そして全て忘れる。待つ事3分。
やっぱりそんな簡単には降りて来ない。
焦る事なく待ちましたが、その後も社名はなかなか思い浮かびませんでした。

不動産業を通して感じてきたことは、物件を探す側も案内する側も、多くの思い込みを両手いっぱいに抱えて時を過ごしているという気がしていた事です。それぞれの想いや今までの経験、いわば目の前の物事よりも過去の記憶(特に感情的な)や経験のフィルターを通して目の前の出来事を見ている。時には足早に断定的にモノゴトやデキゴトを判断しているように感じていました。
人は日々細胞ごと新しく生まれ変わり、今を経験している。
過去の記憶は大切なものですし、捨て去るべきものだとは思いませんが、今という瞬間を生きるのに意識の切り替えが必要な時はあります。
新しい気持ちで新天地へ向かっている時に、思いっきり過去を持ち込む癖というのは、勿体ない気がしていました。
多少の分別は必要かも知れないし、ある時は不必要かも知れない。
「分別臭くて、決断出来ないなんてツマラナイ」という、ある女性の名言を思い出します。

以前の職場の同僚とあるギャラリーに足を運ぶ機会がありました。その時は絵の展示がされていて二人でじっと作品を見ている時に同僚にふと声をかけられたのです。
「どういう気持ちで見てますか?」あるいは、「どういう意識で?」だったかも知れない。
ちょっと面白い質問だなとその時は感じたので、少し考えてみたんです。
その時の内観は、今でもよく覚えていて。
「思い込みを持ち込まない目で、作品の印象を純粋に捉える」というようなことを答えた気がします。
これが、今回の「純粋」というネーミングの振動に触れた最初の出来事でした。
(その事で同僚にはとても感謝をしています)
この「印象」というワードも特に大切にしています。
人や物件や作品、ある時は風景や自分自身の事も、純粋な印象で捉える事が出来たらきっと愉しいだろうと感じられたのです。
過去や未来の情報に濁ることなく、純粋にその「印象」を捉えること。
これは、とても気持ちの良い事だと思いますし、知らない間に誰もが実践しその一瞬を追い求めるような感覚。
自由で瑞々しいコミュニケーションの中から、差別のない時間の中で、「暮らし」という超現実に向かって行く過程を相互に楽しみたい。
それが、「純粋」に込められた秘密でした。

「純粋」というと、様々な印象を人に与えますが、僕自身その言葉の持つ透明感がとても気に入ってます。そしてよくよく注意してみると、純粋という単語は私たちの会話の中によく使われています。
そして、何気なく使われる「純粋」という響の中に、ある想いのようなものが潜んでいるのを感じることが出来ます。その思いを掬い取って、現在ある新しい暮らしの原点になるような、「純粋な思い」を共有して想像もつかない新しい時間を産み出していけたら嬉しい。
そんな気持ちの集積が、「純粋」という社名になっているのです。
源泉の意図を忘れずに、純粋は今後も変化し続け、あらゆる場面で本質的時間を共有できる企業を目指しています。

物件種別 その他
価格 26000万円
所在 逗子市
土地権利 所有権
用途地域 無指定
取引態様 売主

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