【成約済】先駆的、”公園”の中にある住まい

このたび、ご縁が繋がり、お預かりしたのは、
東京都町田市のコーポラティブタウン埴の丘(はにのおか)。
平成17年度 国土交通省による第1回住まいのまちなみコンクールにて
全国から選ばれて「住まいのまちなみ賞」を受賞した景観の美しい住まい。
現在では住まいの在り方で常識的になってきた、さまざまな”共有すること”において、
先駆的な住まい環境の共有を提案した地である。

小田急線玉川学園駅から坂道を歩き、高台の丘陵地形の南斜面を生かした環境。
造成時には埴輪も発掘されたことから「埴の丘」と名付けられた。
このような環境を愛し、それを共有して地域に根付いて住まおうとする人々自身が
コーポラティブ住宅団地建設組合を発足させたのは昭和53年のこと。
良好な住環境の建設を目的に3年の歳月をかけて、
統一デザインの建物(建築はミサワホーム)、計画的な緑化、電線ケーブルの地下埋設、
庭や屋外設置物に至るまで、ランドスケープの工夫をはかった。
昭和56年に 建築協定を締結し、一団地認定を受けた39戸の開発である。

この時点で、住まう人それぞれの思いが形となり、一定方向を向いて住環境をつくり上げていった
愛着の深さと堅実さがわかる。
住まう人自身が望んで維持してきた理想郷。
華美でもモダンでもなく先端の設備もないが、自然豊かで森の中で暮らしているような贅沢。
歳月を経て、落葉樹と常緑樹の葉が織りなす四季の表情は、どこを切り取っても絵のよう。
この私有地を歩くだけで、良い空気が流れ続けてきたのがわかる。
住んでる人、地域の人、家族、動物、植物、すべてに受け入れられているようで安心する。
緑が育ち、部屋に入る木漏れ日が生む模様も変わったけれども、
それはそれで、ここに住まう家族たちと共に成長する共同住宅であることの証。
あたたかみしかない。

管理規約も住まう人たちの手でまとめたものだからこそ守られてきた。
なんと言っても、住まう人が主体的に管理組合を支え、それぞれに役割を担っている。
環境維持のために、暮らしの場を好きだと言い続けられるように、
ここでは何でも話し合って決めていくことが、「住まいと生活の作法」なのである。
普通の区分所有のマンションや、企業介在型の事業(タウンハウス・コーポラティブ)とは訳が違う。
住まう人たちの意識のランクが全然違う気がしている。
今つくろうとしても絶対にこうはつくれない、まさに“公園”。
39戸を単独住戸ではなく、連棟式を採用することで、
より大きな共有地を生み、寛容と快適さ、集いと憩いを生んでいる。
その美しさは自分のものであり、住まう人皆の共有のものでもある。
共有すると自分の暮らしやすさになって戻ってくる。
こんな形で住環境に満足できるということは、不動産仲介においても
後継されるべき内容なのかなと。

室内も覗いてみましょう。

元々は落ち着いた木目の感じられる室内。
玄関扉はYAMAHAのピアノ塗装の木製戸や、セントラルクリーナーも付いている少し格式高い住居。
2階踊り場の吹き抜けには天窓、木製梯子をかけて上るロフトもある。

オーナー様が敷地に見合った形で、思い入れのあるリフォームを施しております。
大工さんに依頼した、梁の加工。イメージはヨーロッパの民家だそう。

元々は壁だったところを出窓にしたところ。
ダイニングから、敷地を見下ろし、遠くに見える町田の街並みの景色を見渡せるいい一角となってます。

犬のケージぴったりに床近くに設置した通称「犬窓」。
通気・景色ともに贅沢な専用窓でお留守番も安心。

ダイニングからの景色。
専用庭と敷地がつながって見えてくる。パーゴラには木香薔薇。

本が多い、オーナー様。
書庫のような雰囲気が出ていて、馴染み、落ち着く。

随所に垣間見える、輸入アンティークの要素が取り入れられた室内。

英国ステンドグラスや、こだわりのイタリアタイル。
選ぶ、配置する、大切に使うまでをこだわり抜いたからこそ出てくる、温もり。  

上下階ともスキップフロアになっており、程よい視線の差が気持ち良いリズムを生みます。
傾斜地に佇むため、景色の取り込み方がそれぞれの住戸で異なりますが、
一日中日差しがふんだんなうえ、2階からは丹沢の山並みが一望。



お話ししていると、あっという間に時が経ち、
コーヒー3杯ほどいただいてしまった。

住まう人が自分たちのためにつくり上げた“公園”の中の暮らしというのは
想像よりも、穏やかで豊かで静謐。

共有しているものがたくさんあるのに、近隣の生活感を感じさせない。
本当に、それぞれが程よい距離感で独立しつつ同じものを守っている。
緑を育てて、緑に育てられて。
人の気持ちに自然が答えたとでもいうような、
作為的でない空気の抜けや、視界の抜けが随所で、
開発の当時からの思いが繋がっている。
そのような暮らし、最近、少ない気がしています。
緑は好きだけど、他人と住めないとか
借景は好きだけど、茂ると嫌だとか
みんな住まいの理想像へ行ってばかりで、繋がるものに立ち止まったり振り返ったりしていないように思えます。

少し見つめ直してみてください。
家族との暮らしの軸になる温かさ、愛しさを支えてくれるもの。
不動産の仲介の際には必ずお伝えしております。

物件種別 その他
所在 東京都町田市南大谷
交通 小田急小田原線「玉川学園」駅 徒歩13分
土地面積 7204.62㎡
建物面積 97.11㎡
建ぺい率 40%
容積率 80%
土地権利 所有権
地目 宅地
建物構造 木造スレート葺 二階建(連棟式)
現況 居住中
所在階 1,2階
築年月 昭和56年12月
施設 公営水道, 本下水, 都市ガス
間取り 3LDK
都市計画 市街化区域
用途地域 第一種低層住居専用
法令制限 宅地造成等規制区域, 景観法, 高度地区
管理費 5000円
修繕積立金 10000円
取引態様 仲介
引渡日 2023年1月末予定
備考 土地持分:192/7158
駐車場:6,000円/1台(駐車場位置は毎年抽選で決まります)
バイク:500円/1台(50cc以上)
自転車:無料
管理:自主管理(生活細則/規約有り、長期修繕計画あり)
ペット:可
※増築未登記部(一部)有り
※融資を受けようとする場合は土地が共有持分であり、建物が旧耐震で連棟式のため、住宅ローンは難しくなります。
情報登録日 2022/06/30

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